御三家?新御三家?東京高級ホテル事情
東京にある伝統的な高級ホテルの3軒を「御三家」という呼び方をします。
この3軒というのは、帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニのこと。いずれも海外の要人が宿泊するなど、サービスの点では抜群だと思います。
これに対し、1990年代に入ると、外資系の高級ホテルが東京に進出してきました。パークハイアット東京、ウェスティンホテル東京、フォーシーズンズホテル椿山荘東京の3軒がその代表格で、「新御三家」という名で呼ばれることになりました。御三家にとっては脅威以外の何物でもなかったでしょうね。
このうち1992年に藤田観光とフォーシーズンズホテルズ&リゾーツが開業したフォーシーズンズホテル椿山荘は、2012年末でフォーシーズンズホテルズ&リゾーツとの業務提携を解消し、2013年1月1日からホテル椿山荘東京として藤田観光が単独で運営しています。
また、ウェスティンホテル東京は、世界各地のウェスティンホテルに宿泊すると明らかに東京だけ異質なのがわかります。東京はかなりゴージャスなんですよね。私が旅行業界誌にいた頃に、ウェスティンホテルを運営するスターウッド・ホテルズ&リゾーツの方から聞いた話では、「東京のウェスティンのイメージで海外で宿泊されると別ブランドに思われてしまう」ことも多かったようです。
さて、2000年代に入ると、東京には高級ホテルの大波が押し寄せます。ちなみに「御三家」とか「新御三家」のようなくくり方はないようです。
2000年代に東京で開業した高級ホテルは以下のとおり。
グランド・ハイアット東京(六本木ヒルズ)
コンラッド東京(汐留)
マンダリン・オリエンタル東京(日本橋)
ザ・ペニンシュラ東京(日比谷)
リッツカールトン東京(六本木:東京ミッドタウン)
(ミッドタウンだけ写真があったので貼っておきます)
この5軒ならなんか愛称を付けてあげてもいいように思いますが、いかがでしょうか?ペニンシュラが怒るのかな?「他と一緒にしないでほしい!」って(笑)
しかし、そのザ・ペニンシュラ東京なんて帝国ホテルの目と鼻の先ですからね。開業前に行われたプレス向けの内覧会では、「ターゲット層が異なるのでお互いのビジネスにとってマイナスにはならない」と言ってましたっけ。ほんとかなぁ。
ほかにも話題性という意味では、東京駅ビルの東京ステーションホテル、虎ノ門ヒルズのアンダーズ東京というのもあります。また、大手町にはアマングループ初のシティホテルとなるアマン東京がオープン。さらに、建て替えが済んだパレスホテルやザ・キャピトル東急などの存在感も健在。ホテルオークラも本館の建て替えに着手しました。
さすがにこれだけの動きがあると、「ターゲット層が異なるので〜」とは言えないんじゃないでしょうか。それでも客室数が足りなくて困っているのが東京の現状なのでしょうから、お高くても結構埋まっているんでしょうね。
一度これら高級ホテルの稼働率を取材して分析してみたいです。どこかの媒体でそんな企画をやらせてもらえないでしょうか?
それでは今日はこの辺で。