ヒエッ!ソラシドエアの機長、倒れた後に乗務するの巻
航空業界では「安全は何にも増して優先されるべきもの」というのは、過去の事故などから得たはずの教訓となっているはずです。もちろん航空会社のみならず、運輸業界は全てそうですが。
今回、ソラシドエアの機長が乗務前に体調不良で倒れ、その後回復したので一過性のものと判断してそのまま乗務した、という事案が発生しました。
当然、国交省から厳重注意となったようです。
しかも、一部の報道によると、機長は羽田から長崎へ向かう39便の乗務終了後、会社に倒れた件を報告したそうですが、ソラシドエアは管理部門に上げることなく、機長を再び羽田へ戻る42便の乗務に就かせたというのです。
なぜ、自己判断で乗務してしまったのか、という理由については明かされていません。
また、ソラシドエアの管理体制もちょっとどうかと思います。
私が真っ先に浮かんだのは、ソラシドエアはバックアップのパイロットが足りないのではないか?ということ。
これはあくまでも私の邪推ですが、この機長は自分が乗務できなくなると、39便が欠航になってしまうことを怖れて自己判断したのではないか、と。
機長の病状は明らかになっていませんが、もし、この症状が一過性脳虚血だったとしたら、空の上で深刻な脳梗塞の発作が起きる可能性だってあったのに。。。
航空会社はバックアップのパイロットを一定数揃えておかねばならないはずですが、そのあたりの管理ってどうしてるんでしょうかね?
10年以上前ですが、スカイマークのパイロットが病気などで乗務できない状況に陥り、パイロット不足により定期便が欠航する、という事案が発生しました。
この時もスカイマークは国交省から厳しい処分(過去にも同様の理由で欠航があり改善されていなかったので、業務停止命令まで出たんだっけ?)を受けていました。
また、海外のLCCでは、パイロットが超過勤務が原因で正常な思考・判断ができず、乗員乗客全員死亡という悲惨な墜落事故につながったケースもあります。
1985年に起きた日本航空123便の事故は、航空機の単独墜落事故としては史上最多の犠牲者数が出た事故として、今でも不名誉な記録として残っています。
そういう事故が起きてしまった過去がある日本の航空会社だからこそ、そして、LCCの台頭によって世界がより身近になっている今だからこそ、安全は何にも勝る最優先事項であることを再確認してほしいものです。
それでは今日はこの辺で。