こぼれ話シリーズ:グアム・イナラハン村
取材で訪れたものの、記事化に至らなかったネタをお送りする「こぼれ話シリーズ」。
今日は昨年訪れたグアムで、記事ではほんの少しだけ触れたグアム島南部に位置するイナラハンという小さな村について書いてみようと思います。
日本で売られている旅行商品では、ひょっとしたらオプショナルツアーで「イナラハン天然プール」という名が出てくるかもしれませんが、決してメジャーなスポットではないとのこと。
旅行者が滞在するのは、この島最大の繁華街となっているタモン湾一帯がメインだと思います。
賑わっていて何でも揃うので便利ですが、乱暴な言い方をすればどこのリゾートでも似たような雰囲気は感じられるかもしれません。
しかし、イナラハンはチャモロ(グアムのローカル)の人たちの原風景みたいなものが残っていました。
家々の壁にはヘタウマな可愛らしい絵が描かれています。
最も有名なのがブーゲンビリアハウスと呼ばれるこの建物。
かつてはもっと盛大に花が咲いていたそうなのですが、取材時の少し前に剪定(?)されてしまったとのこと。
それでも壁の絵と合わせて寄りで撮ると、それっぽい写真になります(笑)
イナラハンの村は決して裕福ではないらしく、台風で崩れてしまった建物が放置されて廃墟となっていました。
一見すると寂れた村で観光客が行くような場所には見えないのですが、日本人好みのパン屋さんがあります。
それがこちらのホットヌ・ベーカリー。
壁には店主のトニーさんの絵が描かれています。
トニーさんの顔写真も撮影しましたが、このブログでの掲載許可は得ていないので載せません。が、この絵はとってもよく似ています(笑)
このベーカリーの売りは、石窯で焼くパンやピザ。
伺ったタイミングでは、スタッフの方がちょうど撮影用のピザを焼き終わったところでした。
完全な手作り。こういうピザって美味しいですよねwww
石窯はもうすぐ火を落とすところでした。
トニーさんは我々のためにあらかじめパンを焼いておいてくれました。
こちらはシュガー&シナモン。
これはココナッツミルク&バター。
見た目からはどうせド甘いんでしょと思われるかもしれませんが、食べてみると日本人が考える常識的な甘さです。
トニーさんによくよく話を聞いたら俺のレシピを日本の大手パンメーカーが買いに来たこともあるとのことでした。
日本のパンメーカーも認める味なんだから、我々の舌に合うのもうなずけますね。
ちなみにイナラハンを訪れたのは日曜日の午後。
パンはすっかり売り切れていたので、「いつも完売になるほど人気なのですか?」と聞いたところ、「今日は日曜で、午前中に教会で行われる礼拝が終わった帰りに、地元の人がランチのために買っていくんだ」ということでした。
大量生産とは無縁。村の人のための商売であることがわかってしまうと、観光客が押し寄せて荒らしてしまうのも良くないのかな、なんて考えた次第。
でも本当に美味しいパンでしたし、グアムのリピーターの方で新しい場所に行ってみたいという方には、イナラハンは有力な候補かもしれませんね。
それでは今日はこの辺で。