大混雑の大内宿で大ピンチ!
唐突ですが、「大内宿」という場所をご存知でしょうか?
福島県の南会津郡下郷町(しもごうまち)にある国選定重要伝統的建造物群保存地区のことです。
かつて会津城下と下野国(現在の栃木県)を結ぶ街道にはいくつもの宿場があったのですが、大内宿は会津城下から3番目にあたる宿場です。
まあ、難しいことはよく知らない方でも、「ネギを丸ごと1本使って食べる蕎麦」と聞けば、何らかのテレビ番組で見たことがあるかもしれませんね。
私は中学生の頃に家族と1回、結婚した翌年の2009年に妻と1回、計2回訪れたことがあります。
妻と訪れたときには、ネギ蕎麦がブームでしたから、、、
まあ、お決まりのやつです。
この年は大内宿の年間入り込み客数が過去最高を記録した年。今でもこの記録は破られていません。
つまり空前のブームだったのです。
しかも行った時期が9月のシルバーウィーク。
当時は23区のはずれに住んでいたため、クルマを持っていなかったのですが、実家に寄って父のクルマ(日産スカイライン セダン 250GT [V36])を借りて向かいました。
両親や姉夫婦は「こんな時期に行ったらもの凄く混んでるのに…」と呆れ顔。
結果としては、過去最高の入り込み客数であった年であることと、シルバーウィークの実力を見せつけられた結果に。。。
というのも、国道118号線から大内宿へと向かう県道に入ると間もなく大渋滞。
わずか5kmほどの道のりで通常なら10分かかるかどうかですが、1時間かかって何メートル進んだのサ、というレベルでした。
こうなると問題なのがトイレです。
大内宿観光協会が準備したのかどうか知りませんが、この県道沿いには仮設トイレが点々と設置されており、家族連れなどが何人もが並んでいました。
妻はとっくに用を済ませてきたのですが、問題は私。
3台ほど前にいたクルマでは、助手席にいた彼女が運転席に代わって座り、彼氏がトイレに向かうという連携プレーを見せていました。
これだ!と思ったのですが、妻は完全無欠のペーパードライバーです。首を縦に振るかどうか。。。
とはいえ、生理現象には勝てませんから、いよいよ限界が近づいたときに「運転席に座ってるだけでいいから代わって!」と懇願。
「ブレーキを踏んでるだけでいいから!前のクルマが動いたらブレーキを離して踏むだけでいいから!」と必死で説得。
妻も私がいよいよ追い詰められたのだと理解したようで、決意に満ちた表情で力強くこう言いました。
「わかった! えーと『ぶれーきぺだる』って右だっけ?」
おしっこ引っ込んじゃった(笑)
結局、仮設トイレに行くのは諦めた私は、真っ青な顔で駐車場にたどり着いて事なきを得たのでした。
教訓:自分で限界を決めてはいけないw
いまこうやって写真を見てみると、この時点で午後も15時くらいなのに、眼下の往来には人がたくさんいるのがわかるかと思います。
福島のド田舎に、連休とはいえこんなに人がいるというのは、やはり異常。
今は2009年ほどのひどい混雑はなさそうですが、連休中は似たような状況になっているのかもしれません。
大内宿は非常に魅力的なコンテンツですから、よほどのことがない限りは観光客が激減することはないと思います。(もちろん、現状にあぐらをかいてよいわけではありません)
ただ、一歩間違うと一過性のブームで終わってしまう危険性だってあったはず。それを乗り越えてきた地元の人たちの努力は賞賛に値します。
大内宿のようにサステイナブルな観光地づくりというのが、これから一層求められていくのかもしれませんね。
それでは今日はこの辺で。