命とSNSの「いいね」はどっちが大事? 大韓航空機の羽田での出火事故を考える
すでにお忘れの方も多いと思いますが、2016年5月に羽田空港で発生した大韓航空機の出火事故がありましたよね。
そして国土交通省の事故調査委員会(JTSB)が先日、調査結果を発表。
調査結果については「Aviation Wire」の記事が詳しいので、下記リンクからご覧いただければ、と思います。
大韓航空の777、タービンディスク破断で火災か 16年5月、羽田の航空事故
幸い軽傷者だけで済んだため、続報はあまりありませんでしたが、事故原因やその他の事象に関する報告書によると、もっと多くの犠牲者が出ていた可能性もあるそうです。
私が最も気になったのは2点。
(1)脱出した乗客が機体のすぐそばで写真を撮ったり電話をしていた
出火している航空機は、いつ爆発するかわかりません。
2007年8月に那覇空港で発生したチャイナエアライン機が炎上・爆発する様子は、非常にショッキングでした。
2016年の羽田の大韓航空機も、あれと同じ事故が起きていても不思議はなかったのではないでしょうか。
そんな状況にもかかわらず、のんきに写真を撮ってるって。。。
救急隊員の避難指示にも従わなかったみたいです。
自分の命とSNSで「いいね」をもらうことのどっちが大事なんだか。
SNSバカもここまでくると救いようがありません。
(2)多くの乗客が手荷物を持って逃げた。中にはスーツケースを持って脱出した人も
客室乗務員の指示を無視し(本当に支持したかどうかも怪しいらしいが)、手荷物を持って脱出した人がたくさんいたそうです。
中には機内持ち込みサイズとはいえ、スーツケースを持って逃げたツワモノもいたとのこと。
脱出シュートでまだ下に人がいる場合、せっかく脱出できたのにスーツケースで他人に大怪我を負わせる可能性もあったわけで、上の記事で「多数の犠牲者が出た可能性」とあるのもこういった副次的な要因もあってのことなのでしょう。
ちなみに「羽田 大韓航空 出火 画像」で検索すると、脱出シュートのすぐ近くで撮った写真や、スーツケースを抱えて滑走路脇の草地に逃げる人が写った写真が出てきます。
航空機事故は生存確率が非常に低いもの。
万が一、不運にも搭乗した便が事故を起こし、その中でも脱出に成功したら、せっかく助かった命を無駄にしないよう、緊急時のルールや救助隊の指示には必ず従いたいものです。
それでは今日はこの辺で。