運転免許の自主返納と地方の交通弱者救済策はセットで考えてほしい
今日の朝は、珍しく情報番組を見ながら朝食を食べていたのですが、ちょうど「高齢者の危険運転」みたいな内容を放映しているところでした。
例によってYouTubeなどに投稿されたドラレコ映像を流し、危険だ危険だと喧伝する内容です。
たしかに映像では逆走や危険なタイミングでの割り込みなどが映されていました。
歩道を走行している映像を見たときは、「うわぁ」という思いと「ジョジョ3部でDioがやらせてたなぁ」という記憶がないまぜになりましたが(笑)
どれも危険であることに変わりはないので、「免許証の自主返納を」という流れになるのも仕方ありません。
ただ、それは東京都であれば、という前提です。電車やバスといった公共交通機関が発達し、タクシーも無数に走っている都会ならば、高齢者は他人を傷つける前に、自主的に返納したほうがよいと思います。
しかし、自家用車が日常の足となっている地方では、そういうわけにはいきません。
自家用車を手放した途端に、交通弱者となる人は、スタジオでギャンギャン言っている人たちの想像よりもはるかに多いのですから。
だから、今日のタイトルに書いたように、運転免許の自主返納と交通弱者救済策はセットで考えなければ、問題は根本的な解決に至らないと思うのです。
現在、自動運転などを含めたモビリティサービスとして、MaaSというものに注目が集まっています。
しかし、このMaaSについても政府の思惑通りにはコトは進んでいないらしい。
先月取材で訪れたJ.D.Power オートサミットでの講演やパネルディスカッションでは、Maasは技術論が先行していて、ビジネスとしてやるのか、それとも社会保障のインフラとして割り切って税金を使って整備するのか、という社会実装するにあたって誰が資金を出すのかという現実的な議論が置き去りにされている点が指摘されていました。
もうすぐ帰省するわけですが、帰るたびに「この町の交通事情は今後どうなるのだろう?」と考えてしまいます。
それでは今日はこの辺で。