タビグルマ雑記帳

仕事で触れることが多い「旅」と「クルマ」を中心に、いつも感じていることを書き綴っています。

懐かしのデスティネーションキャンペーン「房総発見伝」

普段はあまり見ない地上波の番組を見ていたら、サンドウィッチマンが出ていました。

 

内容は千葉県の館山周辺で食材を集め、1升分の炊き込みご飯を作って食べる、というものでした。

 

番組に登場したお店や施設のいくつかには見覚えがあったのです。

 

というのも、旅行業界誌の記者になりたての頃、JR東日本デスティネーションキャンペーンの対象が千葉県に決定し、編集長から「現地の盛り上がりを取材せよ」との命を受け、現地取材を行ったからなのです。

 

デスティネーションキャンペーンの対象地域は「千葉県全域」とされていましたが、取材に応じてくれた千葉県の観光協会の方によると、「千葉県があまりにも広すぎるため、対外的に最もわかりやすい房総エリアを重点的に売り出す」ということで、キャンペーンテーマを「房総発見伝」としたそうです。

 

これは、安房・里見家の伏姫と八犬士が主人公の小説『南総里見八犬伝』にちなんだそうです。

 

そのネーミングセンスはさておき(笑)、このあたりは海の幸が取れるのはもちろん、レタスをはじめとする野菜、菜の花やポピー、キンギョソウといった花の生産も盛んです。

 

また、房総フラワーライン沿いには、白浜フラワーパークや館山ファミリーパークなど家族で訪れても楽しそうな施設もありますし、温泉のある旅館やホテルも点在しています。

 

夏は海水浴客で賑わうものの、それ以外のシーズンは閑古鳥が鳴くというのが長年の課題だったそうで、春先のデスティネーションキャンペーンには、房総エリアだけでなく千葉県としても並々ならぬ決意で取り組もうとする様子がよくわかりました。

 

ただ、この一帯は、道の駅を地域観光の情報発信拠点として活用する取り組みをかなり早い段階で行っていたエリアであり、地域が一体となって観光開発を進めているエリアという印象を受けました。

 

しかし、東京をはじめ他地域から電車でアクセスしようとすると、館山や鴨川に降り立った瞬間に途方に暮れるほど2次交通が脆弱でした。

 

そういう事情もあって、いまひとつ突き抜けきれないエリアなのだと、ある旅館の女将さんが取材に応えてくれました。

 

たしかに取材で訪れた時も、特急で館山に着き、バスの時刻表を見たら目的地方面へのバスは1時間以上も先でした。なのに、特急が到着する20分前くらいに1本出てしまっているという。。。

 

せめて特急の到着とバスを連動させてよ!と歯噛みしながら、駅前のマックで時間を潰したのを覚えています(笑)

 

今はどうなっているのでしょうかね。あんまり変わらないのかなぁ。

 

東京都や神奈川県という、日本でも屈指の可処分所得があるエリアを後背地に持っているのですから、やり方を間違えなければドーンと伸びると思います。(キャパオーバーになっちゃうと「オーバーツーリズム」になってしまうので注意が必要ですが)

 

南房総は、首都圏で最も早くが咲き始めるエリア。

 

来月あたりドライブに行ってみようかな。

 

それでは今日はこの辺で。