タビグルマ雑記帳

仕事で触れることが多い「旅」と「クルマ」を中心に、いつも感じていることを書き綴っています。

観光資源がない!?

地方再生の打開策の1つとして、観光客をいかに呼び込めるか、が議論されていると思います。近年では日本人観光客だけでなく、訪日外国人をどれだけ連れてこれるかも鍵になっているようです。

 

うまくいっている地域はそのまま頑張っていただければよいのですが、そうではない場所に住む人たちからよく聞くのが「この町には何もないから」という言葉。私の故郷である福島県南部に位置する石川町でも、やはり同様の声を耳にすることが少なくありませんでした。

 

すでに人生の半分以上を石川町以外で過ごしている私にとって、石川町に何もないとは思えません。むしろ、どこに出しても恥ずかしくない、先達たちが守ってきた素晴らしい資源があります。

 

こちらをご覧ください。

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そうなんです。

石川町は知る人ぞ知る、桜の名所なのです。

これを観光資源と言わずして何を観光資源というのか。

ちなみにこれは、私が卒業した中学校前の様子です。(帰省と満開のタイミングがピタリと合った珍しい例ですが、残念ながらあいにくの雨模様でした)

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こちらは自宅近くを流れる川に架かる橋から撮ったもの。帰省のタイミングが散り始めになってしまったのですが、それでもこの淡い色は大好きです。

 

福島県内では、三春町の滝桜や福島市の花見山公園などがメジャーどころ。県内外から多くの方がいらっしゃいます。

どちらも見事な桜が咲くことは充分承知。でも、石川町の桜がそういったスポットに負けているとは思えません。町を流れる川沿いに、総延長にしたら何kmくらいになるのでしょうか。とにかくすごい本数の桜があるのです。種類もソメイヨシノだけではありません。推定樹齢450〜500年といわれる「高田桜」のエドヒガンザクラなんてのもあり、同じ桜でも微妙な違いを見つける楽しさも味わえます。

 

今さら私が言うまでもないでしょうが、地元の人は身近過ぎるために観光資源になると気づいていないケースが多々あると思います。

中学校を卒業後、郡山市の高校に進学し、大学は東京都へ、大学卒業後は海外へ。外へ外へと進路をとってきた私には、いつの間にか「外から見る目」が備わったようです。

だから石川町の桜がいかにすごいか、アピールしたくなっちゃいます。

 

「その国の光を観る」のが「観光」の語源といわれています。

「観光資源がない」と嘆く前に、普段の生活を外から見ると何が光に見えるのか。

そこにヒントが隠されていることを認識するのが重要なのかもしれません。

 

さて、石川町では「桜めぐり」というウェブサイトを公開しています。町内のどこにどんな桜があるのか一目でわかります。

www.town.ishikawa.fukushima.jp

気になる方は、この春ぜひ訪れてみてください。

あ、石川町には温泉もありますよ(笑)

 

それでは今日はこの辺で。