タビグルマ雑記帳

仕事で触れることが多い「旅」と「クルマ」を中心に、いつも感じていることを書き綴っています。

先進安全装置の「ASV+」は最高評価なのか

このブログでも「アイサイトは悪天候に弱い?」と題した記事を掲載しましたが、いわゆる先進安全装置というのは、スバルのアイサイトだけではありません。

 

トヨタならトヨタセーフティセンスC、ホンダならホンダセンシング、マツダならi-ACTIVSENSEと、各社さまざまなネーミングで被害軽減ブレーキや車線はみ出し防止システムを搭載しています。

 

で、クルマのテレビCMなどを注意して見ると、「新型◯◯は安全装備で最高ランクASV+を獲得!」というナレーションやテロップがあるのに気づきます。

 

これは、独立行政法人自動車事故対策機構が行う自動車アセスメント(JNCAP:Japan New Car Assessment Program)の一部として、2014年から予防安全性能評価として開始された評価のことです。

 

ASV+」のほかには、プラスが付かない「ASV」という1段階低い評価もありますが、わざわざ低い評価を受けたクルマではこれを謳い文句にしません。ですから、どのメーカーも声高に喧伝するのは「ASV+」です。

 

ただし、同じASV+でもかなり差があることを知っている人は意外と少ないようです。ASV+を獲得するには、46点満点(評価開始時は40点満点)で、12点以上を獲得すればOKなのです。

 

例えば、スバルXV 2.0i EyeSightの評価は「ASV+」です。その内訳は、被害軽減ブレーキで32/32、はみ出し警報は8/8、後方視界情報が6/6、計46/46で満点を獲得した「ASV+」なのです。

 

比較として出すのは申し訳ないのですが、マツダCX-3はどうでしょうか。評価は「ASV+」で同じですが、ポイントは42.8/46です。はみ出し警報と後方視界情報は満点でスバルとの差はありません。ですが、被害軽減ブレーキで、対停止車両(50km/h)の試験では、残念ながら止まりきれずに衝突してしまっています。

 

どのメーカーも「ASV+」で「最高評価を受けた」と言いたいのはわかりますが、「ASV+」という文字によって、選ぶ側に正確な情報が伝わりにくくなってしまったのも事実です。

 

JNCAPのウェブサイトでは、車種ごとの評価の詳細を確認できるうえ、試験の動画も見ることができます。もし、メーカーごとに先進安全装備の差を知りたいのでしたら、一度このウェブサイトをのぞいてみることをお勧めします。

 

www.nasva.go.jp

 

それでは今日はこの辺で。