サミット開催地→有名観光地へ
伊勢志摩サミット開催中ですね。
都内でも警備が厳重すぎて、「なぜここに?」という場所にまで警官がいることも珍しくありません。「さすがにこの路線のこの駅には不要だろう(笑)」という具合です。
さて、日本でサミットが開催されるというと、開催地がいつもクローズアップされますよね。
2008年の開催地である北海道の洞爺湖は、もともと知られてはいたと思いますが、あれで一気に全国区になったと思います。とはいえあの時は、洞爺湖そのものよりもメイン会場として使われた「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」というホテルの方が有名になっちゃったようですが。
おかげでこのホテルは「北海道最高のリゾートホテル」として認知されることになり、現在でも高い人気を誇っています。検索するとブログやらツイッターやらフェイスブックで「あのホテルに泊まったよ〜」という報告が多く見られますからね。
ちなみにこのホテル、サミット当時の保有主だったセコムが、2014年に明治海運に土地、建物、保有株式のすべてを売却しました。でも、ホテル名は変更せず。
経営や運営が変わるとたいていはホテル名を変更したがるもの。
例えば東京・赤坂の「東京全日空ホテル」は、インターコンチネンタルホテルズグループと全日空ホテルズの提携により、ホテル運営会社「IHG・ANAホテルズグループ」が発足。東京全日空ホテルは、「ANAインターコンチネンタルホテル東京」として2007年に生まれ変わりました。
ザ・ウィンザーホテル洞爺の場合、サミットで使われたホテルである以上、変更しないほうがメリットがあると判断されたのでしょうね。
こんなふうに、サミット開催地となったことを100%活かそうというのが人情というもの。でも、今回の開催地である伊勢志摩は、2013年の式年遷宮のときにすでに人気のピークを迎えたように思います。そもそもこのエリアの中心である伊勢神宮は、江戸時代から「お伊勢参り」として「講」が組織され、全国から参拝客が集まる存在でした。ですから「サミットを機に〜」という必要はないはずです。
数百年の間、人を集め続けてきた有名観光地がサミットの開催地になると、今後はどうなるのか。その手腕に期待しましょう。
それでは今日はこの辺で。