新緑の季節:永観堂の思い出
新緑というには時期的にはちょっと遅れてしまいました、良い思い出なので書いておきます。
結婚した翌年、京都府に住む妻の祖父母と従兄弟に挨拶をしに行ったときのこと。それがちょうど5月の後半でした。
たしか新幹線の切符と京都市内のホテルがセットになったANAセールスの格安パッケージを利用したので、東京から京都までは各駅停車の「こだま」が指定されていました。新富士とか三河安城にも停車するすんげー時間かかるやつです。さらに、祖父母の自宅は京都市内ではなく、京都駅で特急に乗り換えて日本海側へ2時間半ほどの盆地にあるため、私たちは朝5時半に自宅を出発し、祖父母宅に着いたのは12時過ぎ。なかなか長い旅程でした。
で、16時過ぎにはおいとまして京都市内へ戻り、前日に大阪出張を入れていた義父とともに夕食をとり、1日目は終了。
2日目はせっかく京都に来たのだから、ということで市内を散策することにしました。
そこで立ち寄ったのが、タイトルにもある「永観堂」です。ここは紅葉の名所として知られている場所。京都で新聞記者をしていた経験のある元同僚の話では、「秋の永観堂なんて人が多すぎて風情どころじゃない」そうです。でも、このときは新緑が美しい私の大好きな季節でしたから、人はほとんどおらず実に静か。訪れている人たちも、その静かさを楽しんでいるようでした。今思うと、この時の永観堂では贅沢な時間を過ごすことができました。
残念ながら、写真は当時使っていたガラケーで撮ったので、そのデータがどこにあるのかまったくわかりません。
話は変わりますが、この時に訪れた祖父が昨日他界しました。私が正確なところを聞いていないのですが、祖父は90歳を超えていたはず。大往生だと思います。2009年に挨拶にうかがった際は、上がり框に片足をかけようかというタイミングにもかかわらず、私の手をとって「のびー君、◯◯をよろしく」と嬉しそうに繰り返していたのを思い出します。結局あれがお話をできた最初で最後となってしまいましたが、あらためてお礼をしたいと思います。ありがとうございました。
あの時の新緑の永観堂は、そんな祖父の思い出もセットで刻まれているので感慨深いものがあります。
ま、そういうウェットな私の個人的な思い出は別として、新緑の永観堂はお勧めです。5月後半に京都にお出かけの際は、ぜひ立ち寄ってみてください!(1年後ですけどね)
それでは今日はこの辺で。