MRJには頑張ってほしいのですが…
初の国産ジェット旅客機、三菱リージョナルジェット(MRJ)の開発が遅れています。
出典:三菱航空機ウェブサイト(http://www.flythemrj.com/j/)
これまで何度か初号機の納入が延期されてきましたが、8月下旬の試験飛行で米国に向かったものの、トラブルで途中で引き返しました。しかも2日連続で。
再度試験飛行を行うには、ロシアの航空当局から経由地通過許可を取得しなおさなければならないなど、手続きにも時間がかかるようで、またしても納期の延期が囁かれ始めました。
当初の計画では2013年に初号機が納入されるはずだったのに、現実は昨年やっと試験飛行を開始したばかり。その試験飛行でもトラブルが続いている、と。
この記事は「批判ありき」のようなトーンに私は感じましたので、100%この通りに事が運ぶとは思いませんが、ピンチであることは確かでしょう。
平たく言うと、開発が長引いている間にライバル機との性能差が縮小し、MRJ購入のメリットがなくなってきたということです。
ライバルのエンブラエルであれば、パイロットの訓練が不用。一方のMRJは、新型機のためイチからパイロットの訓練が必要です。圧倒的な性能差があってこそ、パイロット訓練のコストを回収できるのでしょうが、それがなくなると厳しいですよね。
しかもキャンセル可能な契約が170機分もあるというのです。万が一その全てがキャンセルなんてことになれば、三菱航空機の経営を揺るがす大問題になりかねません。まあ、「全て」というのは上記の記事と同様に極論ですけど。
でも信頼性の低いものを納入してほしくはない。するつもりもないから延期してきたのでしょうし。
時間をかけなければいけないところには、誰もが納得する結果が出るまでつきつめてほしいと思います。最終的にはその姿勢に救われることになるはずですから、ここを踏ん張りどころとして頑張ってほしいです。
それでは今日はこの辺で。