C-HRの発売で思い出したRAV4
画像:トヨタ自動車公式ウェブサイト(http://toyota.jp/c-hr/)
日産ジュークの成功を受け、各社「コンパクトSUV」に本腰を入れ、今では各メーカーに1モデルはラインナップされているという充実ぶりになりました。
そんななか、トヨタだけがこのカテゴリーに参戦していないという、意外な展開が続いていました。
今回のC-HRの登場で、「完全に市場が成熟してから出すのかよ」「遅いよ」と批判的に思われる向きもいらっしゃるでしょう。
しかし、実はトヨタ、コンパクトSUVの先駆者だったのです。この事実を覚えている方がどれくらいいるでしょうか。
それがタイトルにあるRAV4です。
画像:カーセンサー カタログ(http://www.carsensor.net/catalog/toyota/rav4/F001/)
初代の登場は1994年。ということは、SUVという言葉は浸透しておらず、この手のクルマが「RV」と呼ばれていた頃です。RVは三菱パジェロを頂点とし、トヨタ・ランドクルーザーや日産テラノ、いすゞのビッグホーンなんてのもありました。
つまりRV=ゴツくてデカいのがカッコいい、みたいな雰囲気があったわけです。
そんななか、2.4Lエンジンを搭載し、全長が4000mm強、全幅1800mm強というサイズで都会派コンパクトRVを標榜したRAV4が登場。
全幅が1800mm以内のモデルが多い今のコンパクトSUVよりは大きいですが、上記のRVたちと比べると一回り小さく、女性もターゲットだったとか。私がニュージーランドで出会った日本人の女性は、日本でRAV4に乗っていた、と教えてくれました。アイポイントが高いのに全長が短くて運転しやすい、と言ってましたっけ。トヨタも「RVはオトコのクルマ」という印象を覆したかったのでしょうね。
しかし時代というのは残酷なもの。RAV4が登場したのと同様のタイミングで、ホンダがステップワゴンやオデッセイを発売。ミニバンブームの幕開けとなったのです。
まあ、RAV4の場合はミニバンに押されてというよりは、そもそも大きくて迫力があるのがRVの魅力と言われていた時代に、RAV4のボディでは迫力不足といわれ、国内販売台数はパッとしなかったようです。(海外ではそれなりに人気があったようですが)
あくまでも私の推測ですが、トヨタがコンパクトSUVを長年出してこなかったのは、RAV4の苦い経験があったからではないでしょうか。
振り返ってみると、パッとせずに消えていったトヨタのモデルの中には、今の時代ならニーズに合致するクルマがあったように思います。
「小さな高級車」がコンセプトだった「プログレ」なんて、今のレクサスCTあたりのコンセプト(セダンじゃないけど)ですしね。
RAV4の登場から20年の時を経て、TNGAプラットフォームを使い満を持して登場した新型モデルC-HR。ちょっと応援したくなってしまいます。
今日はビール飲んでウトウトしちゃったので、更新の日付が変わっちゃいました(笑)
それでは今日はこの辺で。