地方で新しいことをするなら「断捨離」を!
東洋経済の記事で、こんなのがありました。
記事では、ヒト・モノ・カネが不足している地方では、特に「人手」の確保がままならないのにイベントや行事の数だけ増えていく、という点が指摘されています。
午前と午後で異なるイベントの会議なのに、出席者の顔ぶれが変わらない、などというのはさもありなん、ですね(笑) いや笑えないか。。。
補助金や助成金を受けるためには、年間◯件以上のイベントを開催して◆人集めなければならない、などのようにイベントの目的が補助金・助成金になってしまうという、本末転倒な理由で半ば強迫観念にかられてイベントを開催している地域も多いのではないでしょうか。
しかし、記事にもありますが、新しいことを増やしたら、過去に実施して効果が薄かったものは減らしていかないと、「実行委員」たちの負担が増えるばかり。
本当に地方経済に資するイベントにしたいのであれば、やめる勇気も大切だと思います。
私はかつて、地方の成功事例として北海道・小樽市の「小樽 雪あかりの路」の仕掛人であるO氏にインタビューしたことがあります。
その際、O氏から聞いたのは「小樽ブームが起きたときに、小樽には経済効果があまりなかった」という話でした。ブームに乗って市外や道外からやってきた業者が、儲けるだけ儲けて去ってしまった、と。これについては昨年2月に書いた記事「お土産が観光地を疲弊させていた?」で触れていますので、お時間のある方はぜひご一読ください。
一見するとブームになって成功したかに見えた「好きです小樽」の過去と決別するという決断は、なかなか勇気のいることだったと思います。普通なら「あのブームをもう一度」って考えて同じベクトル上で物事を考えてしまいがちですから。
それでもO氏を中心とする小樽の人たちは、(見かけ上とはいえ)過去の栄光を捨て、小樽市民みんなで作り上げて外から人を呼ぼうという目的を徹底的に追求しました。
「雪あかりの路」が成功したのは、過去を捨てることができたからなのだと思います。
この東洋経済の記事の最後の主張にもありますが、少し前に流行った断捨離みたいな考え方が、地方のイベントにも必要なのだということでしょう。
不要なものを捨てないと、本当に面白くて人を呼べるコンテンツのポテンシャルが活かせなくなっちゃいます。
小樽のように、断捨離の英断を下せるリーダーが各地にいればなぁ。
それでは今日はこの辺で。