JTBの再統合に対する考察(ってほどカタくはありませんがwww)
JTBが来春、現在の地域会社などを本社に統合する組織再編計画を発表しました。
詳しくはこちらをどうぞ。
特に気になったのは、上のトラベルビジョンが触れている「OTAなどに対抗」という部分です。
OTAとは「オンライントラベルエージェント」の略で、いわゆるネット系の旅行会社のこと。
このブログでもしつこいくらい書いてきましたが、まだそんなこと言ってんの?という思いでいっぱいです。
そりゃね、JTBほどの巨大企業になれば、そう簡単に動くことはできないというのも理解できますよ。でもね、多くの人が注目する記者会見で、トップがこんな発言をしちゃうのはいかがなものかと。
旅行業界の方の講演やパネルディスカッションなどでは、「OTAとの差別化」という話をしばしば耳にします。
でも、OTAで旅行商品を購入するのと、店舗での対面販売が具体的にどう違うのか、という点をアピールしている姿を見たことがありません。(旅行業界の人だけが集まる場では、それはそれは力強く語ってますけどwww)
テレビCMの内容も、旅行先のイメージ醸成とか皆無(むしろ航空会社がやってる。タイ国際航空の「タイ Love You」とか)でしたし、どういう人に店舗に来てもらいたいか、みたいなのも見かけません。
多くが「ハワイ◯日間が◯◯万円!」といった価格を最前面に押し出す手法です。
ここ2〜3年でしょうか、やっとエイチ・アイ・エスがケーブルテレビで「インプレッソ」という高額商品について、「ベテラン添乗員が同行だから安心」「◯日間で盛りだくさんだけど、駆け足じゃなくてたっぷり時間を取ります」みたいなCMを流し始めたところ。
本来なら最大手のJTBがやんなきゃいけないんじゃないの?と思ってしまいます。
イノベーションに対する旅行業界の後ろ向きな姿勢を揶揄するネタとして、旅行用のトランクに車輪(キャスター)が付いたのはアポロが月面に着陸したのより後だった。4輪になったのはさらに後だった、なんていうのがあります。
今、私は部外者として外から旅行業界を見ているので笑っていられますけどね(笑)
また、「バーチャル」と聞くと拒絶反応を起こす業界ですから、昨年くらいから話題になっているVRと旅行商品の販売をうまく融合させることなんて、考えてる人は極めて少ないんじゃないでしょうか。
JTBがもうちっと頑張ってくれないと、旅行会社を利用して旅行する方がマイノリティになってしまう日も遠くありませんよ?
辛口になりましたが、旅行業界に対する私なりのエールです。
それでは今日はこの辺で。