産業観光と自動車産業
「産業観光」という言葉をご存じでしょうか?
平たく言えば、訪れた土地に根付いている産業の過去・現在(・未来)を見せる観光資源として活用し、人を呼び込もうということです。
最近では外国人旅行者を誘致する策としても注目されています。
例えば、岐阜県関市とその周辺は「刃物の町」として知られるようになったのなどが、産業観光としての例と言えるでしょう。
「観光資源がない」と嘆く自治体などが目を付けることが多く、その姿勢と努力には頭が下がります。
欧米などでは一般的なんでしょうか。そのあたりは研究したことがないので何とも言えませんが、自動車メーカーの場合はそれぞれの歴史をさまざまな趣向を凝らした展示で見せるミュージアムを持っていることがあります。
例えば、イタリアのフェラーリミュージアムなんていいですよね。
画像:Museo Ferrari Maranello公式ウェブサイト(https://musei.ferrari.com/en/maranello)
ドイツならポルシェミュージアムも行ってみたいです。
画像:ポルシェ・ジャパン公式ウェブサイト(http://www.porsche.com/japan/jp/aboutporsche/porschemuseum/)
日本のメーカーだと、やっぱり愛知県のトヨタ博物館でしょうか。
昨年から展示のリニューアルを進めてきて、今年には本館3階のリニューアルも終了。トヨタのクルマだけでなく、日米欧における戦後のモータリゼーションの進化がわかるような展示になっているそうです。こちらも行ってみたいなぁ。
自動車産業は歴史があって、その国の基幹産業でもあるわけですから、こういった博物館で広報するというのもメーカーが背負う社会貢献のひとつなのでしょうね。
前段の産業観光絡みの話題に戻りますが、このブログでも何度か書いているとおり、観光とは「その国の光を観る」というのが語源だと言われています。
そういう意味では「観光資源がない」場所なんて、この世には存在しないはず。「産業観光」という言葉が死語になる日が来たその時が、日本が真の観光立国になったと言える日なのだと思います。
それでは今日はこの辺で。