時代の転換を示す元ブッキングドットコムと元HISトップ同士の握手!
旅行業界周辺にいる人間にとっては、衝撃的な記事です。
JTBや近畿日本ツーリスト、日本旅行の「3大旅行会社」をはじめ、エイチ・アイ・エスや電鉄系の旅行会社など、既存の旅行会社というのは実店舗を持って人を配置して、というビジネスモデルのため、ネットの普及とともに悩ましい状況となっています。
しかもここ10年ほどでオンライン・トラベル・エージェント(OTA)が台頭。
エクスペディアやブッキングドットコムがその代表格です。
言ってみれば、既存旅行会社にとってOTAは目の上のたんこぶ。
基本的にはケンカをしている間柄なんです。(表立ってそうは言わないケド)
既存旅行会社の方々が「リアル店舗とネットの共存が〜」って話を10年以上している間に、OTAはどんどん先に進んじゃって、という状況なので、私が見る限りでは「共存」に向けた動きは全くと言ってよいほど見つかっていないようです。
HISは旅行業界ではむしろ新興の部類ですが、私の中では既存旅行会社で最も元気な会社の1つという認識でした。
それが今回、handyというジョイントベンチャーで、元ブッキングドットコムの日本のトップと、HISの元社長が手を組んだのです。
業務提携じゃありませんからね、これ。
HISの平林元社長がトラベル事業CEOとして経営に参画するんですから、それはそれは驚きですよ。
2人が握手する姿は、まさに時代の転換点を目の当たりにしたような気分なのです。
今後、旅行会社の役割(少なくとも個人相手の商売としては)はどのようになっていくのか、明るい見通しを語る人は多くありません。
ひょっとすると、handy Japanの構想が実現することになったら、既存旅行会社が生き残る道ができるのかもしれません。
HISが創業したときのように、寄ってたかって潰しにかかるようなことにならないことを祈るばかり。
それでは今日はこの辺で。