歴史に「if」は無意味と知りながら、、、280馬力規制がなければどうなっていた!?
かつて日本の自動車には、最高出力の上限を280馬力に「自主規制する」というルールがありました。
「自主規制」なのに「ルール」というのも変ですが、280馬力を超えるクルマは型式登録できなかったので、事実上の「ルール」だったわけです。
そのあたりについて詳しく書かれている記事がありましたので、お時間のある方はこちらをどうぞ。
交通死亡事故が多発した「第二次交通戦争」と呼ばれた1980年代に決められたルールだそうですが、交通死亡事故と高出力車の間にどんな因果関係があるのか、私には理解できません。
お上はスピードの出るクルマをなくせば死亡者は減ると考えたのかもしれませんが、状況によっては20km/hでも死亡事故になってしまいますから、ナンセンスな規制に20年以上も縛られていたんだなーと思うわけです。
上の記事は、まさにそのナンセンスな規制がなければ、日本の自動車はどのようになっていたのだろうか?というもの。
まあ、歴史に「if」は何の意味もありませんけど、こういう視点はなかなか面白い。
私見では、280馬力規制がなければ、おそらく馬力競争が起きてしまい、最終的にはそれも無意味だねという結論に落ち着いたのではないかと想像します。
結局は、ハイブリッドなどの燃費重視という現在と同じ落とし所に行き着いたのではないかと。
それから、280馬力規制があった時代でも、あくまでもそれはカタログ上の数値ということで、実際には350馬力くらいのクルマはゴロゴロ走っていたはずです(笑)
悪名高い日産スカイラインGT-Rの広報チューン(注)なんてものも明るみに出ましたし、280馬力を発揮するようなクルマは、チューンアップするオーナーが多かったと思いますしね。
(注)雑誌やテレビ番組の企画で、ライバル車に負けないようにメーカーが広報車をこっそりチューンアップしておくのが「広報チューン」。「ドリフトキング」こと土屋圭市がプライベートで購入したスカイラインGT-R Vスペック(だったかな?)を持ち込み、ライバル車との性能比較テストを行ったところ、日産から借りてきた広報車「ノーマルのスカイラインGT-R」が圧勝してしまった、という「事件」もあった。
私は高級輸入車に関する取材をすることが多いのですが、最近は800psとか1000Nmとか、とにかく最高出力も最大トルクもインフレ気味(笑)
どこかで打ち止めになるのでしょうか?
それでは今日はこの辺で。