冒険の旅〜そして伝説へ?
「旅行」というカテゴリーにするには若干無理がありますが、読んでくださる方は少々お付き合いください。
先日の「クルマのCMネタ第2弾:トヨタAQUA ✕ ドラクエ」で触れましたが、私はドラクエ世代です。今でも人気のあるドラクエ3が発売されたのが小学校4年生くらいでした。
しかも今年はドラクエ30周年のようですね。
今思えば、あの画質でよくもまああの世界を表現したもんだな、と関心します。それと同時に、当時あの画で十分に架空の世界を旅していた私たちの想像力も、なかなかのものだったと思います。
余談ですが、ファミコンは8ビットマシン、スーパーファミコンは16ビットマシンでした。で、アポロ司令船のコンピュータは4ビットだった、という話を聞いたことがあります。そんな処理能力のコンピュータでよくもまあ宇宙に行って帰ってこれたもんだと、変なところで感心してしまいました。
話を戻しましょう。
ファミコンからスーパーファミコンで画質が上がり、プレイステーションの登場で音もリアルになりました。プレステ2では画もかなりリアルになり、その後の進化はよくご存知かと思います。このブログでいつか触れようと思いますが、PS3のグランツーリスモなんて惚れ惚れするほど綺麗なグラフィックです。
すでにスマートフォンの画質がファミコンの解像度を大きく上回り、子供たちも生まれた頃からHDやら4Kやらが身近にある。若者の旅行離れとクルマ離れが叫ばれて久しいですが、この2つ以外にお金を使っているからだ、という意見がもっともらしく語られています。名のあるシンクタンクが調査しているのでしょうから、それを否定するつもりはありません。でも、私はもう1つ、旅行離れの原因に「想像力の欠如」を挙げたいと思います。
今は事前に何でも調べられますし、誰かの旅行体験を高画質の画像や動画でお手軽に追体験できてしまう。SNSで旅行中の友達からリアルタイムで現地の様子を聞けてしまう。だから、「あの国はどうなんだろう?」と考える必要がなく、結果として行かなくても済んでしまう、と。
画面の中の架空の世界でさえ、本物と見紛うばかりの高画質。私の世代が粗いドットの世界をあれこれ想像しながら「冒険の旅」に出ていたのとは大違いです。あんなワクワクするような経験ができないのでしょうから、それはそれでなんだか気の毒のような気もします。
いけないいけない、こんなことを考えるようになったというのは、かなりオッサン化が進んだ証拠でしょうね。
私たちが子供の頃にドラクエに目を輝かせたような経験も、「そして伝説へ…」となってしまうのでしょうか。
それでは今日はこの辺で。