タビグルマ雑記帳

仕事で触れることが多い「旅」と「クルマ」を中心に、いつも感じていることを書き綴っています。

スズキの燃費不正ってどうなの?

先月「スズキ vs ダイハツの熾烈な争い」記事を書いた直後に、スズキの燃費不正が発覚しました。5月31日のスズキの追加報告では、OEMを含めて計26車種で法規とは異なる方法で得たデータを審査機関に提出していたことがわかりました。

 

スズキの言い分としては、「惰行法で実測した数値とほとんど変わらなかった」ということで、「販売はこれまでどおり行う」そうです。

 

ちょっと子供の口喧嘩みたいだと感じたのは私だけでしょうか。

 

法定のやり方じゃなかったけど、結果的にはお客様をだましたことにはなってなかったからOKでしょ?みたいな開き直りとも受け取れるわけで…。

 

そもそも燃費を国が定める方法で測定して得た数値を使うという決め事がある以上、結果がどうであっても「ダメなものはダメ」なわけです。「国が定めた同じ条件のもとで走らせた場合の燃費」を消費者に示し、明確な選択の基準のひとつとするという当初の目的が失われますからね。

 

あとは、OEM供給を受けていたマツダにも何らかの影響はあるでしょう。とはいえ、今日(6月5日)現在、マツダのウェブサイトにはこの件について何もお知らせはありません。もうちょっと何かあってもいいように思うのですが。。。

 

さて、5月31日の報告書をうけて、国土交通省は6月3日にスズキに立ち入り調査を行いました。この不正に関わった担当者らから直接話を聞く必要があると判断したからだそうです。この際ですから、徹底的に調べ尽くして再発防止に努めていただきたいと思います。

 

そして今日、三菱自動車が燃費偽装プログラムを開発し、長年使用してきたというニュースがありました。こちらは完全に確信犯。国が定める方法で燃費を計測していなかった、という点ではスズキも三菱もどっこいどっこいですが、三菱の場合は改ざんして偽装するのが目的ですからねぇ。悪質度合いで言えばスズキの上でしょうね。

 

改定されるたびに厳しくなる燃費の基準を、限られた予算と期間でクリアしなければならないのですから、それは大変な重圧だと思います。ライバルメーカーに負けてはいけない、だから偽装してでも数値を良くする、というのはやはり違うと思います。

 

スポーツのニュースでは、2008年の北京オリンピックの男子100✕4リレーで銅メダルを獲得した日本チームが、ジャマイカチームのドーピング陽性反応を受けて銀メダルに繰り上がる可能性がある、と報じられました。

 

スポーツの世界では、日本が世界で最もドーピングに厳しい国として知られています。長らく日本には「卑怯な手を使って勝つくらいなら、正々堂々戦って負ける」といった武士道的な精神があるからだと思います。

 

フォルクスワーゲンだけでなく、メルセデス・ベンツディーゼルエンジンなんかにも疑惑の目が向けられているようですが、日本のメーカーだけはこんな不正からきっぱりと足を洗ってほしいと思います。

 

それでは今日はこの辺で。