似てない兄弟:レネゲード&500X
クルマのベースとなるプラットフォームを共有して効率化と多様化を両立させる、という動きが目立ってきましたね。
トヨタのTNGAとかスバルのグローバルプラットフォームが最近の例として挙げられます。欧州では(というか世界では)フォルクスワーゲンがその先駆けとしてよく知られています。
まあ、1980年代にはトヨタの「マークⅡ」「チェイサー」「クレスタ」の「三兄弟」なんてのがありましたから、基本的な思想はどの国のどのメーカーでも多かれ少なかれあったことだと思います。
しかし、業界の再編が進んだ現在では、プラットフォームの共有は同国内のメーカー(ブランド)にとどまらなくなっています。
それが今日のタイトルにある「アメ車」のJeep レネゲードと、イタリアのフィアット 500Xの2台。
どちらもSUVですが、ここまで見た目が違うと、プラットフォームを共有しているといわれてもピンときませんね(笑)
画像:Jeep公式ウェブサイト(http://www.jeep-japan.com/renegade/gallery/)
画像:フィアット公式ウェブサイト(http://www.fiat-auto.co.jp/500x/gallery/)
しかもJeepとフィアットという、これまでは接点がなかったようなブランドですから、余計にイメージしにくいのではないでしょうか。
これはクライスラーなどがフィアットに吸収される形で、フィアット・クライスラー・オートモーティブとなったために生まれたもの。
ちなみに日本ではフィアット・クライスラー・オートモーティブ・ジャパン(FCAJ)があり、フィアット、アバルト、アルファロメオ、Jeep、クライスラーの5ブランドのクルマの輸入・販売を行っています。
話を戻しますが、レネゲードと500Xは、兄弟なのに見た目の共通点がどこにもありません。
走りの性格も結構違うらしい。詳しくは下記の記事をどうぞ。
プラットフォームの共有ではありませんが、トヨタとスバルが共同開発した86とBRZもある意味では兄弟車(「双子」の方が的確かな?)。もともと足回りの味付けなど細かい点で異なっていましたが、昨年のビッグマイナーチェンジにより、異なり方の幅が大きくなったそうです。
トヨタは弱アンダー傾向でどちらかというとドリフトするのが前提みたいな雰囲気、一方のスバルはしっかり4輪で曲がっていく感じ、とでも言えばよいでしょうか。
プラットフォームの共有というと、そのクルマ独自の個性を出せなくなるのでは?なんて不安もあるでしょうが、レネゲードと500Xが見た目も走りもそれぞれに個性的であることを考えると、今のところそんな心配はなさそうですね。
それでは今日はこの辺で。