名付けて「東京タワー・シンドローム」でどうでしょ?
唐突ですが、このブログを読んでくださっているみなさんは、ハワイに行ったことがありますか?
かつて日本人のバカンスといえばハワイ!みたいな雰囲気がありましたよね。芸能人が年末年始をハワイで過ごすということで、ホノルルの空港でワイドショーのリポーターが待ち構えていたり、なんてバブルな時期もあったようです。
私が旅行業界向けのメディアに身を置いていた頃も、減ったとはいえ年間120万人前後の日本人旅行者がハワイを訪れていた、文字通りのメガデスティネーションでした。ただ、120万人という数字をなかなか上回れないこともあり、当時のハワイ州観光局の方が「リピーターは多いのに、ファーストタイマーが増えない」と嘆いていました。
その時に私が話したのが、「ハワイは東京タワーと同じなんじゃないでしょうか」ということ。
なんじゃそりゃ?と思われるかもしれませんが、まあお聞きください。
東京在住の人で、東京タワーやスカイツリーに行ったことがない人って、意外と多いと思うんです。行かない理由として挙げられるのは、「近くにあるから、いつでも行けると思って」みたいなニュアンスです。(スカイツリーは登るだけで結構な料金だというのも理由でしょうが)
この心理について、当時編集部にいたハワイ出身の大先輩と「東京タワー・シンドローム」と名付けました。彼は英語版の記事で実際にこの言葉を使ったそうです。
ハワイも、昔から日本人の海外旅行市場を牽引してきた「誰もが知ってる」「身近な」旅行先です。だから、「いつでも行けそうだし、今回は他の国にしよう」という人は少なくないと思うんですね。
かく言う私も、ハワイには1度も行ったことがありません。タイミングも合わず、仕事で行く機会もありませんでしたし。なので、ハワイ州観光局の方と話すのは、実はとっても気が引けたんですよね。行ったことないのに、偉そうな記事を書くな、って思われているんじゃないか、と。
死ぬまでには1度は行ってみたいなぁ。
それでは今日はこの辺で。