ジャガーが日本で苦戦するのはなぜ?
ベントレーやアストン・マーティンといった英国車はカッコいいなぁ、と思っているのですが、ジャガーも例外ではありませんでした。
「〜でした」とあえて過去形にしたのは、私が往年の名車「E-Type」の亡霊に取り憑かれている1人だからかもしれません。
画像:ジャガー公式ウェブサイト(http://www.jaguar.co.jp/heritage/jag-through-decades/1950s-1960s.html)
リアからのラインなんて、まあカッコいい(笑)
E-Typeがあまりにも完成されたフォルムだったため、特にジャガーの現行モデルのデザインを見ると、おとなしいというか悪い意味で大衆に迎合してしまっているというか…。
不勉強だったのですが、ジャガーがつまらなくなったのはインドのタタに買収されたからだと思っていました。
でも実際は、タタが買収したことによってジャガーの職人魂が復活した、というのが実情のようです。
E-Typeの後継車というポジションにあるF-Typeは、タタが「ジャガーが思い描くスポーツカーを作りなさい」と背中を押してくれたために誕生したそうです。デザインはおとなしめですが、パッケージとしては非常に良く仕上げられているそうです。
画像:ジャガー公式ウェブサイト(http://www.jaguar.co.jp/jaguar-range/f-type/coupe-models/f-type-british-design-edition.html)
それから、XEも良い車ですが、日本市場ではドイツ勢&レクサスの牙城を崩すのはあまりにも難しい。Cクラス、3シリーズ、A4、ISに割って入るには、商品にかなりのアドバンテージがなければ厳しいのではないでしょうか。
初のSUVであるF-Paceなんかもありますが、プレミアムブランドのSUVも群雄割拠。どのメーカーも力を入れているセグメントですから、XEと同様に大きなアドバンテージがないと埋もれてしまいます。
輸入車業界歴が長い、前職での大先輩(現在もお世話になっています)に言わせると、「今のディーラーの営業マンの技量では埋もれて当然」とのこと。
埋もれて当然な背景を詳しく書いていると3日くらいかかりそうなので割愛しますが、先輩はお客さんをその気にさせる方法を知らないのではないか、と嘆いておられました。
世界的にはジャガーって売れてるんですけどね、日本では2016年に前年比113.7%増の2883台(日本自動車輸入組合 2016年12月度新規登録台数 速報)でした。F-PaceとかXEを投入してもこれですからね。増えた増えたって言ってますけど、前の年の2倍以上売れたのに3000台に届かないっていう事実が、2015年までのジャガーのお寒い状況を物語っています。
それにしても、ランドローバーの3165台(同)と合わせてやっと6000台を超えるくらい。ジャガー・ランドローバーの本社からしてみれば、日本の市場規模なら合わせて1万台超は余裕だと思っているでしょうから、辛いところですよね。
良いものを作っていれば売れるという時代はとっくに終わったわけで、ジャガーを所有するとどんな豊かな生活になるのか、とか、ジャガーが培ってきた技術力の結晶として現行モデルがあることをアピールできていないのかもしれません。
メーカーおよびインポーターが、ディーラーを「販売店」とみなし続けるか、「ブランドアンバサダー」としてあらためて構築していくかによって、今後の伸び方が決まってきそうな気がします。
ジャガーのクルマそのものは、よくできていると思うんだけどなぁ。インパクトがなぁ。。ブランド力がなぁ。。。
そんな私にバカ言うな!ジャガーのクルマはこんなふうにスゴイんだ!って説明してくれる人大募集です(笑)
教えて!詳しい人!
それでは今日はこの辺で。