タビグルマ雑記帳

仕事で触れることが多い「旅」と「クルマ」を中心に、いつも感じていることを書き綴っています。

あらためて成田空港を利用して感じた「縁の下の力持ち」のこと

この3月まで、2カ月に1度、成田空港で取材する仕事をさせてもらっていました。

 

テーマは「成田空港で活躍するプロフェッショナル」というもの。

 

残念ながら私が取引していた会社が成田国際空港株式会社との契約が切れたため、4月以降はその仕事がなくなってしまいました。

 

過去2年、さまざまなプロたちにお会いして、仕事に対する思いなどを聞いてきましたが、残念ながら文字数の関係で泣く泣く記事に盛り込めなかったエピソードもあります。

 

というわけで、成田で働くプロたちのちょっとしたこぼれ話を不定期で書いていきたいと思います。

 

今日は、直近で取材させてもらった成田空港の警備を担当する千葉県警成田国際空港警備隊に所属する、警備犬のハンドラーさんのインタビューで聞いたお話から。

 

ちなみに「警察犬」というのは、各都道府県警の鑑識に所属し、犯人の追跡や被害者の捜索といった任務を負っている犬のこと。

 

私が取材させてもらった「警備犬」は、対テロのために配備されている犬で、爆発物の探知や犯人の制圧を主な任務としている犬だそうです。(おそらく元はといえば成田闘争のために配備されたのだと推測しますが)

 

ハンドラーといっても県警に所属する警察官です。

 

1人のハンドラーが1頭を受け持ち、コンビを組んで訓練や任務にあたるのだとか。

 

ハンドラーが休暇のときでも、犬の体調が優れないと連絡があれば、「すぐに駆けつけて犬舎で犬のそばについて安心させてあげる」なんて話を聞くと、なんだか涙が出そうになりました。

 

思わずハンドラーさんに「犬とはいえ、立派な警察官の一員ですもんね」と言ったら、「そうなんですよ。家族同然ですし、大切な仲間なんです」と本当に嬉しそうに話しておられました。

 

ちなみに成田の警備隊では、ハンドラーは自分たちのことを「警備犬のお父さん」と呼んでいるとのこと(笑)

 

いかつい風貌の警察官たちが、見えないところではそんな可愛らしい一面を見せているのかと思うとおかしくて仕方ありません。

 

ただ、インタビューを受けてくれたハンドラーさんは「空港で何か起きてしまえば、我々の評価は0点になってしまいます。何も起きないことが100点なんです」と話しておられました。

 

空港利用者の安心・安全のために日々訓練を続けているそのプロフェッショナリズムには、本当に感服します。

 

こういった「縁の下の力持ち」がいるからこそ、我々は安心して成田空港を利用できるのだな、と。

 

マカオの取材で久しぶりに成田空港から出国したので、そんなことを思い出しました。

 

なお、警備犬とハンドラーのコンビは一般の旅客がいる場所も巡回することがあるそうで、その際には決して声などかけないようにしてくださいね。

 

彼らは任務遂行中なのですから。

 

それでは今日はこの辺で。