「熊野トラベル」が業績好調、旅行の本当の楽しさは「ノープラン」だ!
田辺市熊野ツーリズムビューローがJR紀伊田辺駅前で営む旅行店舗「熊野トラベル」の業績が、開店3ヶ月で470万円にのぼっていることが報じられました。
主な客層は外国人旅行者で、「ノープラン」「ノー予約」で当地を訪れる外国人に、宿泊施設を紹介したり見どころを紹介したり、オリジナルグッズを販売したりしているそうです。
上の記事には、熊野ツーリズムビューローの方のコメントとして「予約をせずに田辺に来る“ノープラン”の客が多いことがわかった」とあります。
実は、旅行の本当の楽しさって、この「ノープラン」にあると私は考えています。
パッケージ旅行に慣れた日本人には考えつかないスタイルですが、外国人にとっては珍しいスタイルではありません。
同じ宿泊先で出会った他国からの旅行者に、「◯◯は良かったぞ」と教えてもらい、翌日はそこに行ってみる、なんていうのも当たり前。バックパッカーズのような安宿に泊まっていれば、そういった傾向はなおさら強まります。
私がニュージーランドに滞在していた時、クリスマスから新年にかけて南島を1周したのですが、その際はいつどこで何泊するかだけを決めておき、現地ですることは行ってから決めました。
その結果、12月31日から2日間滞在したカイコウラでは、ホエールウォッチングに参加。観光案内所で見どころを聞いたら、「ここに来たらホエールウォッチングだろう!明日の船に空きがあるかどうか聞いてやるよ」と言われ、あれよあれよと手配完了。
クジラやイルカが有名な町であることは知っていましたが、まさか船に乗って沖合でクジラ見ることになるとは思ってもみませんでした。
ちなみに当時、ニュージーランドの観光案内所は民営に近く、案内所で手配した案件は、その料金の5%を上乗せした金額を観光案内所に旅行者が支払う、というものだったと記憶しています。(例:10ドルのバックパッカーズの予約を案内所に依頼すると、旅行者は10ドル50セントを案内所に支払う)
スタッフによりますが、カイコウラの案内所スタッフのように熱心に勧めてくれることもよくありました。
新年早々にクジラのこんな姿を見たら、良い年になるのは間違いない!って思っちゃいます。
超音波をキャッチする機材でクジラを探すので、ほぼ間違いなく遭遇します。このクジラは3頭目でした。
クジラがいるポイントに向かう間にも、海上を滑空するアルバトロス(アホウドリ)や無数のイルカも見ることができ、行き当たりばったりでしたが、お得感は3倍増となった我々でした(笑)
熊野ツーリズムビューローの方が、「ノープランこそ旅行の楽しさだ!」という結論に至って熊野トラベルを開店したかどうかはわかりません。
我々が思っている以上に、外国人旅行者の行動力は凄まじいものです(彼らにとっては当たり前のことですが)。
そんな外国人旅行者を相手に商売をするなら、「なぜ予約もなしに来たの?」ではなく、熊野トラベルのような「ぶらり旅」に対応してくれるお店が日本各地に現れれば、日本を訪れる外国人旅行者の満足度は高くなっていくと思います。
それでは今日はこの辺で。