タビグルマ雑記帳

仕事で触れることが多い「旅」と「クルマ」を中心に、いつも感じていることを書き綴っています。

マウント・クックで真夏に雪崩の轟音を聞く

久しく海外の話を書いていないので、今日は私がニュージーランドで過ごしたときのことを書いてみましょう。

 

これまでも留学期間および日本人向けフリーペーパーの編集をしていた計2年ちょっとの期間のことは書いてきました。

 

今回触れるマウント・クックについても、過去にこんな記事を書いていますので、お時間のある方はご覧ください。

tabiguruma.hatenadiary.com

 

マウント・クックは、南島のほぼ中央部にあるニュージーランド最高峰です。

 

標高は3724mで、富士山より少し低い程度。しかし、人類で初めてエベレストに登頂したエドモンド・ヒラリー卿(ニュージーランド人)が、エベレスト登山前にマウント・クックで登攀技術を磨いたと言われており、それだけ過酷な山でもあります。

 

マオリ語での名称はアオラキ。たしか「雲を突き抜ける山」とかそんな意味だったと思います。

 

私たちが訪れたのは、たしか2001年12月下旬の、クリスマスホリデーからニューイヤーホリデーにかけて南島を1周したときでした。

 

マウント・クックは、お金のある人たちはヘリで行く氷河ハイクや小型飛行機での遊覧飛行などを楽しむようですが、当時の私たちはお金も時間も余裕がありませんでした。

 

しかし、ニュージーランド人は、お金をかけずに楽しむことを考える天才的な国民性ですから、ちゃんとマウント・クックを正面に拝めるポイントまで、誰でもスニーカーで歩いていけるコースが整備されています。

 

基本的にコース中に開けた所があればマウント・クックは見えるコースで、歩き始めはこんな感じです。

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変なにーちゃんが写っていますが気にしないでください(汗)

 

このコースのゴール地点では、さらに迫力あるマウント・クックの勇姿を拝むことができます。

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ちなみにマウント・クックは、南島を縦断する山脈「サザン・アルプス」に属しています。

 

日本にも「南アルプス」がありますが、どこの国でも高い雪山がある一帯は「アルプス」って呼ぶんですね(笑)

 

そしていよいよ本題(!)ですが、このゴール地点で撮ったアングルから左を向くと、やはり万年雪を頂いたサザンアルプスの山が眼前に迫っています。

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実は、この写真を撮っている最中に、後ろの方からドーーーーン!ってものすごい音が聞こえてきて、びっくりして振り向いたら写真にも写っている氷河と化した万年雪が崩落、つまり雪崩が起きた瞬間だったのです。

 

写真で見るとすぐ後ろに見えますが、距離がかなりあるので私たちに危険が及ぶことはありません。しかし、万年雪が崩れるとあんな轟音が響き渡るのだと、感心&恐怖したのを覚えています。

 

マウント・クックをはじめ、ニュージーランドにある山は、先住民族マオリによって神聖視されている所も少なくありません。

 

日本にも山岳信仰がありますが、その根底には自然への畏敬の念というのがあるのだと思います。ひょっとしたら、日本人とマオリの自然に対する考え方って、ベースの部分では非常に近いものがあるのかもしれませんね。

 

長期滞在すると、後にそんなことも考えるようになるほど、深く現地に溶け込むことになりますから、これから海外に留学などを考えている人は、そういう点も含めて有意義な時間を過ごしてほしいと思います。

 

それでは今日はこの辺で。